地方は若手医師を求めている!若手支援の施策や高額案件などのメリットも
地方で若手医師が不足
日本全国に医療機関は点在しています。
当たり前のことですが、視野が狭くなると冷静に物事を見ることができません。特に若い医師は希望や野望や固定観念というものを極度に持つ傾向があり、それが視野を狭めていることも少なくないはずです。
日本全国に医療機関があるということは、人口の比較的少ない地域でも働く場は用意されているということ。
特に地方では医師不足が深刻なエリアが多々あり、そうしたところでは経験豊富な医師とともに、若手医師のニーズも非常に高く、常に求人案件が出ている状態です。
なぜ若手医師が地方で求められるかといいますと、純粋に人材不足であるという理由があります。
語弊があるかもしれませんが、若い世代は寝る間も惜しんで働いてくれます。
休息はもちろん重要ですが、経験が豊富でも年齢を重ねた医師では
体力的に長時間の勤務やあらゆる作業を同時進行でこなしていくことが難しいため、そうした点は若い力に頼らざるを得ません。
人手が不足しており、また、活気を求めている地域こそ若手医師が不足し、その存在に大きなニーズが生まれるのです。
地方で働くメリットとデメリットは?
若手の医師が地方に拠点を移すことには、いくつかのメリットがあります。
一つは、社会貢献に繋がることです。
地域貢献も含まれますが、地方にとって若い医師は非常に貴重な存在となりますから、貢献度で見れば相当高いことは間違いないでしょう。
また、地方の病院や診療所では、1人の医師があらゆる業務を担うケースが多くなります。
つまり、医師という仕事をトータルで学ぶことができるのです。
専門性を高めることとは別に、総合的な診療が行えることは、医師として大きく成長するために必要な要素となるのではないでしょうか。
さらに、地方では高額な年収を提示する医療機関が非常に多く存在しています。そうしなければ人材を集められないからなのですが、経験の浅い若手の医師でも、都市部のベテラン医師と遜色ない収入を得ることも難しくはないでしょう。
一方、デメリットもあります。
それは、1人の医師の負担が大きくなる可能性が高いこと。
メリットとデメリットは表裏一体であり、あらゆる業務を担うことはメリットでもありますが、その分負担も増えるため、
体力的にきつく感じたり、あるいは専門的分野に関する研究や勉強のための時間が取れなかったりなどといった苦労も感じることがあるかもしれません。
地方自治体が行う若手医師支援のための施策
地方の自治体は、何も病院などの医療機関任せにしているわけではありません。医師不足はその地域全体の問題であり解決しなければならない課題のため、自治体が積極的に若手医師を支援するための施策を打ち出そうとしています。
大学と連携し、もしその大学出身者が当該地域で医師として一定期間以上働くのであれば、学費を免除するという施策を打ち出している自治体は少なくありません。
これは医師の流出を防ぐという目的もあるでしょう。
もちろん、医学生の段階から若い人材を確保しようという動きでもあります。
魅力をアピールするという観点では、海外の医療機関と提携し、高度な技術が学べることを売りに若い医師を集める施策を行う自治体も出てきています。
後期研修医に対して研修に必要な資金を貸し付け、研修期間終了後に継続してその地域で勤務することで返還を免除する施策を取る自治体もあります。
そうしたものを積極的に利用すれば、高収入にプラスした恩恵を受けることができるはずです。
将来的な医療需要は地方において高まる
医療需要という考え方にはいくつかの概念が存在していますが、単純に医療のニーズということで言えば、地方で高まりを見せていることは間違いないでしょう。
医師の偏在という問題を解決するには医師の数そのものを増やすとともに、地方へ若い医師を送り込まなければいけません。
言い換えれば、早い段階で地方の医療に触れておくことで、非常に有利な立場で物事を進めていくことができるかもしれないのです。
若い医師にとって地方への転職は少々勇気の要る行動となるかもしれませんが、将来的な医療需要を考えても、
今のうちに転職を検討しておくことは一定の意義があるのではないでしょうか。