早ければ早いほどいい!若手医師のキャリアプランの決め方
医師が将来のキャリアを選択できる時代に
医学部を卒業し医師免許を取得すると、研修期間へと突入し、多くの場合、大学の医局に所属しながら医師としての研鑽を積んでいきます。
少し前までであれば、これが当たり前となっていました。
未だにそのような風潮はあるものの、しかし現在では、その様子は徐々に変わりつつあります。
非常に無責任な言い方をしてしまえば、医師は若いうちから自身でキャリアを決定することができ、それぞれの道を選択することが可能となっているのです。
大学病院の医局に所属しないまま医師としての人生をスタートし、成功する医師も出てきていることを考えると、いかに
若い時代に将来のキャリアを正しく選択することが重要であるのかがわかってくるのではないでしょうか。
それが可能な時代であるというだけではなく、それが重要な時代であると認識し、自らのキャリアプランを構成していくことが、若い医師には求められるのかもしれません。
キャリアプランがあるかないかで大きく差がつく
自らが歩む道を自らが選択し邁進するために欠かせないのが、キャリアプランです。
20代という若い時期に
将来を見据えたキャリアプランを構築することは簡単ではありません。
研修期間中に複数の診療科目に携わり、そこで「これがやりたい」と気付く若手医師も当然いるでしょう。
しかし、キャリアプランがあるかないかは、今後の医師人生を大きく左右することになります。
例え具体的な分野や領域等のイメージがつかなかったとしても、「どのような医師になりたいのか」という点は若い段階でもまとめられるはず。
そのためには何をすべきか、どのような選択をすべきなのか、これらをまとめていくことこそがキャリアプランの構築へと繋がるのです。
もしキャリアプランやキャリアパスといったものを意識せずに働き始めてしまえば、
激務である研修に耐えることも難しくなるかもしれません。
将来の展望が見えてきませんから、転科や転職を繰り返し、結局は何者になりたかったのかが見えず、医師として大成することも難しくなるでしょう。
成功者との差を生まないためにも、むしろ、自身が医師として成功するためにも、キャリアプランの構築には早めに取り掛かっておかなければいけないのです。
キャリアプランを決める上で重要なポイント4つ
医師がキャリアプランを構成していくにあたり、重要なポイントをいくつかまとめてみましょう。
- 自身の目指す“医師像”をイメージする
- 短期・中期・長期のキャリアプランを考える
- 転職や転科も含め柔軟で固定観念に縛られない発想を持つ
- のちにキャリアプランが変更してもいいという意識を持つ
自身の目指す医師像がイメージできていなければ、キャリアプランなど構築できるわけがありません。
- 大学医局で教授を目指す
- 市中病院で院長を目指す
- フリーで各病院を飛び回りたい
- 海外で働きたい
- はたまた独立し開業したい
このように医師には様々な選択肢があります。
どのような医師になりたいか迷わないためには自身が目指す医師像をしっかりと固めることが、キャリアプランを築く上で重要なポイントとなってきます。
キャリアプランは期間を一定区切って考えることも重要です。
20代、30代から40代、50代以降など、短・中・長期でイメージしておくと、その時々で何をすべきかが明確になってくるはずです。
プランによっては途中で転職や転科することがあるかもしれません。
そもそも、「転職・転科はない」と頑なに思っておくことは避けた方がいいでしょう。
柔軟性を持たせておかなければ、のちに身動きが取れなくなるリスクも出てきます。
「今はないと思っているけれど、将来的な可能性は排除しない」という意識を持ちながらキャリアプランを構成していきたいところです。
3番目と4番目は共通するポイントとなり、しかし最初からキャリアプランに盛り込むことは難しいかもしれませんが、その意識を持っていることが何よりも重要なこととなります。
キャリアプランに迷ったら専門家に相談
自身のキャリアプランを構成していくと、しばしば迷いが生じるはず。
そのキャリアプラン通りに進まずに、
どこかで躓いたり壁にぶつかった感覚を持ったりすることもあるかもしれません。
そのような時には、専門家に相談してみることをお勧めします。
専門家とは、医師の転職や転科に詳しい、あるいは多くの医療施設との繋がりを持つキャリアアドバイザーやキャリアコンサルタントと呼ばれる人たちのこと。多くの医師のキャリアに携わっているプロフェッショナルに相談することで、これまで自身が見えてこなかった何かが発見できるかもしれません。
キャリアプランは自身で作り上げるものですが、
若い医師は視野が狭くなりがちで、そのキャリアプランが現実とかけ離れていたりすることがしばしばあります。
キャリアアドバイザーやキャリアコンサルタントと呼ばれる人たちは、客観的な視点で冷静にアドバイスをくれますから、必ず新たな発見があり、自身のキャリアを見直す上でも役に立つでしょう。